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JAISA リレーコラム Vol.5  農業とITを繋げる人の重要性

私は、北海道の酪農家出身で現在は都内で農業関係のイラスト制作を生業としています。その為、農家さんや農業関係職の方から色々とお話を聞く機会が多く最近感じていることを私なりに書かせて頂きました。あくまで農業出身の現在は一般人のつぶやき。ふわっと読んで頂けたら幸いです。

 

農家さんはITに何を求めているか?

それは作業の効率化や経営改善です。ただしそれを実現する条件は、その農家さんの地域の気候や土壌、作っている作物、経営規模や状態によって様々で、一律の対応はできません。ある人は農家にあった経理計算ソフトウェア、ある法人農家さんは従業員が作業状況を共有できるネットワーク管理システム、あるハウス農家さんは安価で遠隔操作可能なスプリンクラーが欲しい……と私が聞く範囲では悩みをもっている農家さんは問題がピンポイントなことがほとんどです。つまりプロ仕様の本格的な農業用ITソフトウェアをガチガチに作って農家さんの仕事内容に無理矢理当てはめるより、箇々の農家さんの問題を先に汲み取り、それを解決する方法が既存のソフトウェアやサービス、商品にないか、ない場合に初めて開発する方が実情に合っているように思います。

その為には、農業とIT双方に熟知しているアドバイザーさんが必要だといつも感じます。農家さんはITのことを、IT技術者は農業のことをよくわかりません。またお互いにそれを個々人で学んでバラバラに知識をつけるより、アドバイザーさんが間をつなぐことで明日にでもすぐに解決できることも多いと感じます。ただ、このアドバイザーに当たる人が本当に少なく、また今まで重要視されていなかったと思います。

このアドバイザーさんは少人数体制で、様々な農法環境を持つ日本全国の農家さんに対応することは現実的ではありません。人数が多くなればなる程、全国の農家さんの経営改善が進むと思います。そしてIT開発の人はITへ、農家さんは生産に専念できたら一番いいな、と個人的には思っています。

文責:牛のイラストレーター・佐藤真理子