リレーコラムVol.6 生産者様向けシステム営業を通して感じること

今回のリレーコラムをお引き受けするにあたり、農業ITをキーワードに内容を色々と考えました。

そんな中ふと、農業分野で仕事がしたいと思っていた就職活動時期の頃を思い出しました。しかし積極的な就職先候補
として農業生産(野菜、果樹)分野を選択するため、色々と調べていると収入は安定するのかなぁ、体力的には大丈夫
かなぁなど、なかなか踏ん切りがつかなかったことを思い出しました。
そんな私ですが現在は、生産者の方へITやそれに付随するサービスの仕事をしております。そこで今回は仕事の中で
感じることを、何となく綴ってみようと思います。

今私は仕事柄様々な生産者の方や農業関係者の方、また農業分野に新規で事業を検討されている方々など
本当に色々な方のお話を伺う機会に恵まれ、日々感謝しております。その中で私がこのところ悩んでいる
ことBEST3を下記にあげてみます。

生産現場では
1位:農業生産者といっても業種のような違いや生産規模も様々なので、どの分野の方にまずターゲットを絞るのか
またはどなたへも共通するサービスとは何か
2位:農業生産者より利用料を貰わないでサービス提供できる方法はないか
3位:これからの農業は希少価値を活かした中小規模生産か、少品目大量生産の大規生産かの2極化が進むとよく聞く
が本当にそうなるのか

流通現場では
1位:道の駅・直売所と連携した流通事業の可能性
2位:カットなど一次加工された加工食材向けの需要が増えるが安定した供給体制の確立と生産者の関係
3位:物流の人手不足が話題の中、農産物の流通確保策

いろいろと頭にあるキーワードを並べてみて、改めて分野の裾野が広く、私一人ではなかなか見出せないなぁ~と
と改めて実感する結果となりましたが、お読みの方は何か発見されてますでしょうか。

日頃私は何となくですが、生産者の方に必要なサービスには、生産者の置かれている状況により順序があるのかなと
感じています。それは人の欲求には、マズローの欲求5段階説という説がありますが、農業法人様も1つの法人という
人に置き換え考えるというものです。私がその説を参考に5段階を考えると、

1.生理的欲求 → 生きるために売り上げをつくる
2.安全欲求 → 生活を安定させるために利益率、作業工程を改善する
3.社会的欲求 → 安定から成長するため、先進的な取り組みを研究・実践する
4.尊厳欲求(承認欲求) → 自分の方法を一緒にしてくれる仲間を作る
5.自己実現欲求 → 自分の方法を色々な人へオープンにし、視察や研修など受け入れる

これに管理方法、営業方法、生産方法などの要素が組み合わさっているのかなぁと。
このところ私事ですが、最近こんなことを考えながらお客様へ、ご提案内容を考えております。

まだまだ考え中ですが取り急ぎ今は、小規模な生産ながら1~2段階に属す生産者の方々に3段階へ上がれるような何かが、
できないかと考えています。私の感じている上記の段階説が合っていれば、1段階の方には安定的な取引をしてくれるお客様が
必要なのでは、また2段階の方には農業ITが必要なのでは、となります。

このところの農業展示会で、農業×ITという標語をよく見かけます。これにプラス営業サービスが付加されることで、
多くの生産者の方々に、新たな活気を産むことができるのかなと感じています。
そんなアイデアの一つはIT提供企業が、農産物の営業先紹介も兼ねてサービス提供するというものです。いかがでしょうか。
なんとなくですが、生産現場の効率だけ、または農産物の営業だけというといった、どちらか片方のサービスだけでは、
生産者の方も、もう片方を自身でやるだけで疲れてしまう。もしくはそもそも日々の忙しさに忙殺され、情報が入って来ても、
改善の切っ掛けを掴めないということもあるかもしれません。

そこでこれから農業情報システム協会の出番となるのかもしれませんが、こんごは協会の中に流通業の方も含めた、サービス
紹介ができる形を作るのもありかと思います。

イーサポートリンク㈱ 逸見 幸俊