作業日誌系のシステムで圃場をマスタ化する際、どのような管理方法が良いのでしょうか。
例えば圃場名。
これは、日頃一緒に作業されている方同士が何と呼んでいるかですね。
単純に番号で呼ばれるところもあれば、
「○○橋渡ったところのこっち側のちょっと狭いめのとこ」
というような呼ばれ方もあるのではないでしょうか。
農家さんご自身では、地番、貸主さんの名前、面積、何を作っているか(これはもちろん変わってゆきますが)などで管理されますね。
さて、その地番です。まず地番とは何なのでしょう。

ウィキペディアから引用させて頂きます。
「地番(ちばん)とは一筆の土地ごとに登記所が付する番号をいう。主に不動産登記で使用されるほか、住居表示が実施されていない地域では住所をあらわす時にも利用されることが多い。住居表示に関する法律に基づいて市町村が付する住居番号とは異なる。」

住居表示、というのがいわゆる住所。都会に住んでいると気が付きませんが、土地→地番、建物→住所ということのようです。つまり、建物のない農地には地番はあっても住所はありません。
都会では、不動産屋さんが使うために、地番と住所が両方載った地図や、それを電子データ化したデータベースなどが整備されています。
農地ではどうでしょう。

システムで圃場を管理する際にGoogleMapなどで管理できると大変便利です。そのためには緯度経度情報が必要です。GoogleMapでは住所で検索するとその地点に移動してくれますので、住所から緯度経度情報への変換はGoogleが実現してくれています。ところが地番を入力してもその地点に移動してくれません。地番から緯度経度情報への変換はGoogleは行ってくれないのです。もし地番を住所に変換できれば、地番→住所→緯度経度情報の順で変換できるわけですが、何と農地には住所がありません。
上記の地番住所をデータ化された企業に問い合わせてみましたが、地番→緯度経度のデータ化は検討されたことはあるが、多額の経費がかかる(わりにそこまでの需要がなさそう)との理由で今のところ事業化の予定はないとのことでした。
これはもう資金の心配をしなくて良いGoogleに地番→緯度経度をデータベース化してもらうしかないのではないでしょうか。
もし私の不勉強により、実はすでに全国規模で地番→緯度経度情報がデータ化されているぞ、ということでしたら申し訳ございません。ご教授頂ければ幸いです。

補足:
農地を管理されている農業委員会や自治体などで地区限定での緯度経度情報込みでの農地管理を実施もしくは計画されているところがあるようです。データベースをお探しの際は一度お問い合わせされると良いのではないでしょうか。

文責:株式会社アルケミックス 森田 吉公